小さい子供の歯磨きまとめ!仕上げ磨きや歯磨き粉の選び方、歯ブラシの使い方、着色汚れの対策、災害時の口腔ケアを紹介

知っているようで知らないことが多い、小さい子の歯磨きのやり方。

書籍や雑誌、健康診断時に保健師さんからもらったアドバイス等を1つの記事にまとめました。「これどうだったけ?」というときの参考にどうぞ。

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基本の歯の磨き方(仕上げ磨き)

基本の体勢

お母さんの膝の上に子供を寝かせた状態にする。このときお母さんのお腹に子供の頭がつくようにするのが理想的。そうすることで子供の口の中がよく見えるようになって磨きやすい。

力の入れ方

子どもが嫌がってしまうと、つい体を押さえつけたり歯ブラシを持つ手に力が入りがちだけど、力を入れすぎてしまうと、歯ブラシの毛先が広がり汚れをしっかり落とすことが難しくなる。

力加減は手の甲に当ててくすぐったく感じるくらいがベスト。歯ブラシで磨くとき、力の入れ具合が気になったら都度チェックしてみる。

磨き残しを減らすコツ

磨き残しを防ぐコツは、磨く順番をあらかじめ決めておくこと

上の歯から下の歯へ…とぐるりと1周磨いて、そのあと奥歯の噛み合わせ部分を磨く…というふうに、あらかじめ決めておいて磨くとよい。

1カ所につき歯2本分を目安に20往復ほど小刻みに動かして磨くと、歯ブラシ1本1本の毛先が歯にきちんと当たりやすくなるので磨き残しをぐっと減らすことができる。

その他

歯磨き中、転倒が原因でケガを負ってしまうケースが非常に多い。歯磨き中は子供が転倒しないようにしっかり対策をとることが大切。床に座った状態で歯磨きをさせるのが良い。ソファーなど不安定な場所は避ける。洗面台の踏み台を使用している場合も、うがいの時だけ登らせるように心がける。

歩いたり動き回りながら歯磨きをするのはとても危険。子供が真似をしないように、日ごろからお母さんお父さんも決まった場所で歯磨きする姿を見せてあげるとよい

歯磨き粉の選び方

歯磨き粉は、異なる働きを持つ成分の組み合わせでできている。成分表示を見ても、「これは何のための成分だろう?」と疑問に思うことが多い。

歯磨き粉は、成分によって使い方のコツがある。

成分や働き

一般的な歯磨き粉に含まれている代表的な成分と成分名、その働きや役割は次のようになっている。今使っている歯磨き粉やこれから買おうと考えている歯磨き粉の成分表と見比べて検討してみるとよい。

成分主な働き成分名
発泡剤 泡立ちを良くし、歯磨き粉を隅々まで口内に行き渡らせることで、洗浄力を高める ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンソーダなど
研磨剤 歯の表面の汚れを落としやすくする 炭酸カルシウム、無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、水素化アルミニウムなど
粘結剤 粉と液体の成分を結合し、練り歯磨き粉の形状を保ち、適度な粘性を与える アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムなど
湿潤剤 練り歯磨き粉の保湿に用いる グリセリン、ソルビートル、プロピレングリコールなど
殺菌剤 歯肉炎や歯周病の予防 グリチルリチン酸ジカリウム、塩化クロスヘキシジン、塩化ベンザルコニウムなど
フッ素 虫歯予防 モノホルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウムなど
保存料 腐ったりや変質などの劣化を防ぐ パラペン、安息香酸ナトリウムなど
香料 爽快感や香り付けに用いる メントール、サッカリンナトリウムなど

歯磨き粉の成分と使い方のポイント

歯磨き粉は成分を見て、それぞれに合った歯磨きを行うことが大事

研磨剤が入っている歯磨き粉は柔らかい歯ブラシを使うのがポイント。固い歯ブラシや電動歯ブラシを使うと、磨きすぎてはが削れてしまうこともあるので注意。

仕上げ磨きのときに、発泡剤の入っている歯磨き粉を仕上げ磨きに使うときは、口の中が泡立って歯磨き粉を飲み込みやすくなることも。歯磨きの途中でペッと吐き出させたり、ガーゼで口の中を拭き取ってあげるようにする。

使う分量

歯磨き粉には正しい分量がある。

2歳以下の子供の場合は切った爪程度の少量。5歳以下の子供の場合は5ミリ以下の量を守るようにする。

小さな子は歯磨き粉の多くを飲み込んでしまう。使用量に気を配り、うがいできない場合は、水を含ませて吐き出させたり歯をガーゼで拭ってあげるようにする。

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歯ブラシの使い方など

歯ブラシの交換やお手入れは歯磨きの質に大きく関わる大切なことなので気をつけとくとよい。

交換の目安

歯ブラシは少なくとも1ヵ月に1回を目安に交換する。これは、歯ブラシを使い続けると雑菌が繁殖し、毛先が広がることで汚れを落とす力が弱まるため。

毛先が開いたら交換のサイン。毛先の開いた歯ブラシでは、せっかく丁寧に磨いても汚れをきちんと落とすことができず、その分虫歯のリスクも増えてしまう。

新品の歯ブラシに比べて、毛先の広がった歯ブラシは、汚れを落とす力が約4割も落ちてしまうと言われている。

歯の汚れは毛先が歯に垂直に当たることで落とせるので、開いてしまうとうまく歯の表面に当たらず磨き残しができてしまう。

乳幼児期は噛み癖がある子が多く、すぐ歯ブラシをダメにしてしまうため、家の硬い歯ブラシを選びたくなるが、硬い歯ブラシは丈夫な反面、柔らかい子供の歯や歯茎を傷つけてしまう可能性があり、痛みで歯磨き嫌いの遠因になってしまう場合もある。噛み癖がある期間はできるだけこまめに歯ブラシを交換することで対処する。

お手入れのコツ

歯ブラシを清潔に保つためには、よく洗い、よく乾かすことが大切。流水でブラシをよくすすぎ、洗った後は水気をよく着る。毛先を上にして風通しの良い場所で他の歯ブラシとくっつかないように保管する。

着色汚れのケア

歯磨きをしていても、いつの間にか吐いてしまっている着色汚れ。正しいケアや予防法を知ることで歯本来の白さを手に入れる。

着色汚れはどうしてできるの?

着色汚れは、歯のエナメル質の外側を覆っている「ペリクル」という膜に、食品や飲み物に含まれる「ポリフェノール」と言う成分が結合することによって起こる。

すぐに汚れが目立つことはないが、日々の食生活の中で徐々に色素がペリクル層の下のエナメル質に浸透し蓄積され、徐々に歯の着色が目立つようになってくる。

原因になるもの

着色汚れの原因と言えば、コーヒーや紅茶のイメージがあるけど、実は子どもの日常生活には着色の原因となるものはたくさんある。

カレーやチョコレート、緑黄色野菜のように色素が濃いもの。それ以外にも、玉ねぎや大豆、バナナなどの意外なものも原因になりうる。

着色の原因になるものを避けるのは難しいので、着色しにくい習慣をつけていくことが大切

着色しにくい習慣

食べ物を食べたり飲んだりした後はなるべく早くブラッシングをして、着色を防ぐようにする。ブラッシングできないときは、水で口をゆすぐだけでも効果がある。

飲食の前に水を飲んで口を潤したり、飲み物を飲むときストローを使うと、口の中に着色成分が残りづらくなる。

着色してまったら?

着色汚れは自宅でのケアが難しいので、歯科で除去してもらう

研磨剤やステインクリーナーを使って汚れを取ろうとすると、多くの場合は歯の表面まで削れて傷がついてしまう。歯の表面に傷がつくと、着色しやすくなるばかりか細菌もつきやすくなり、虫歯リスクが高まる。歯医者さんのクリーニングは、音が響いたり振動を感じるけれども歯を傷つける事はない。

災害時の口腔ケア

防災グッズを準備している家庭は多いけれども、口腔ケアまでは気が回らないもの。しかし、災害時に体調崩し大事な体力を奪われないためにも歯磨きはとても大切。

災害時の歯磨き方法

災害時も限られた資源の中で、出来る限り口腔ケアをすることが大切。状況に合わせて適切にケアを行う。

歯ブラシが手元にある場合

  1. ペットボトルの蓋1~2杯程度の水で、歯ブラシを濡らして歯を磨く
  2. 歯ブラシが汚れてきたら、ティッシュで汚れを取り、元の水で歯ブラシをすすぎ、磨くことを繰り返す
  3. 気になる場合は少量の水で口を軽くゆすぐ

歯ブラシが手元にない場合

  • 食後は少量の水やお茶で口をすすいで、汚れを洗い流す
  • 歯ブラシの代わりにハンカチやティッシュなどを指に巻き口内や歯の表面を拭く
  • 下で端を舐めることで汚れ落とし口内に唾液を行き渡らせる

唾液には口内の汚れを洗い流し、細菌の働きを抑える力がある。口内環境を維持するためには唾液で移動してあげることも大切。

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マッサージで唾液分泌を促す

次の3つの唾液腺をマッサージして唾液の分泌を促すのも効果的。

  • 耳下腺
    耳たぶ前のくぼみ辺りを円を描くようになぞる
  • 顎下腺
    あごの骨の内側を耳の下からあご先まで親指で押す
  • 舌下腺
    あごの真下から下を突き上げるように押す

まとめ

仕上げ磨きのコツや歯磨き粉の使い方・選び方、歯ブラシの交換目安やお手入れ、着色汚れのケア、災害時の口腔ケアをそれぞれまとめてゆきました。数が多いので全部やるのは難しいですが、取り組みやすいものから少しずつ取り入れみてください。

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